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シンポジウム内容

 

開催主旨 竹田純―氏

里地ネットワークは環境保全型里地づくりを支援し、実践しています。今回のシンポジウムでは、その実践方法について、すなわち、如何にして地域の中で住民が主体となって、地域づくりを進めていくことができるかについて、考えてみたいと思っています。

今回は、「熊本県小国町」、「宮崎県諸塚村」、「鳥取県智頭町」、「北海道標茶町」というそれぞれユニークな地域づくりを行っている4つの市町村から事例報告をしていただき、それをもとに、考えてみたいと思います。

 

開会挨拶 千葉健氏

皆さんおはようございます。

町内はもとより全国の地域づくりを熱心に行っている方の訪問、心からご歓迎を致します。地方分権の議論も積み重ねられている今回に必要なのが住民参加、住民自治の体制構築であり住民の皆さんの熱意が大きく結成する時ではないでしょうか。

北海道のキャッチフレーズは「試される大地」です。これはどういうことかと考えると、北海度のみならず全国の地方が今、試される時であろうと思います。地域づくりを積極的に行っている方々と交流を深めてのネットワーク作っていこうと考えています。

今日の各市町村の事例と本町の事例はお互いに刺激になるだろうと思います。お互い協力し合ってきた里地ネットワークの思想がこれから発展していくことを期待しています。

 

各地域からの報告:

 

・宮崎県諸塚村 中田顕光氏による報告

諸塚村の生活環境は山に囲まれ極めて厳しいものです。

主産業である産業林と景観林から経済活路を見出そうとしていますが、しかし林野は極めて厳しい経済になっています。

公民館活動は、昭和21年の文部省通達により新たな公民館の建設を行いましたが、これは村公民館の施設を通してのみ行われる人間教育であり、村内の未端への浸透ができず、予期した効果実績をみることができませんでした。

そこで、自治公民館活動の沿革を行い、15の自治公民館の活動拠点を昭和23年に設立しました。これは宮崎県内で一番早いものです。

現在、地域の人を結ぶ唯―の組織が公民館活動です。住民のための住民の組織として存在しています。

公民活動では人づくりに最も力を入れています。他にも地域づくり、ものづくりを行っています。

多くの人が視察に訪れる中で、ものづくりが一番理解されにくいが、これは、生産活動、生産教育の充実、生産のための学習、事業等を行うことであり、住民に応じた活動をすることが重要です。

地域づくりとものづくりは切り離して考えてることは妥当ではないかもしれません。

ものづくりでは道路の整備、安全の確保なども大切だと考えています。生活生産のために作られた道路は網の目のようになってその密度は55メートル。これらは各自治公民館で開設計画をし、序列をつけて町に申請しています。

 

 

 

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