-多機能性
ここで言う多機能は、1つのものに関して少なくとも3つは機能を持たせようと言う考え。
例えば、屋敷林の役割は、防風林、目隠し、用材、椎茸、土壊の流失を防ぐ、湿気を取る、他にもたくさんある。
ところが、近代的農村は防風林としてからしか見ていない。一つのものを見る時にいろんな機能を果たしていると言うことを忘れている。一つのものはいろんな役割を持っているという理解をすることから始めたい。
また、地域の持っていた伝統的な知恵も現代的に解釈して、近代的に取りいれることもある。
-多くの要素による重要機能の維持
重要な機能を果たすものを多面的に支援をし、供給していく。
農村では、水は山や川や湧き水などたくさんの供給源を持っていた。しかし水道が発達してくるとそれに頼ってしまう。今度は元々何処から水をひいてきたかわからなくなったり、水源である森の手入れがおろそかになってしまう。
これは非常に重要な機能を果たすものの信頼を自分達で創っていくと言うことをせず他者に任せてしまうと言うこと。
-区域、区分そして高度のプランニング
・ゾーニング
人間の家を中心にして考え、その周りに比較的1年生の草本の野菜等しょっちゅう使うもの。その周りには家禽など1ゾーンよりは使わないもの…
最終的には自然保護区のようなものがあり、人間が働きやすい環境の組み合わせによってデザインする。
・セクター
方位…南側に日光を必要とするものを置く。北側には防風林を置く。
重力…上から飲み水として一回使った後にそれが水洗トイレで使われ、次に植物浄化が成される湿地帯に流す。
-エネルギーの再循環
今までは果樹園でできた果実が町で売られ、私たちの排出物はゴミとなり川などに排出してしまうと言う平面的な流れであったが、そうではなく、排出物を家畜の餌にしたり堆肥にしたり、循環系のデザイン構築が考えられる。(国連大学のゼロエミッション・長井市のレインボープラン)
●自然遷移
森ができていく過程を考えると、最初は何もない状態から段々バイオマスが増えていきクライマックス(極相)に到達し、そこで安定する。しかし、実際には自然環境の制御によリパイオマスは減少、また増加をしこの波を繰り返す。
パーマカルチャーはこのエコシステムを取り入れることをする。人間があえて力を加えなくともバイオマスは増えていく。問題はそのバイオマスが人間にとって有用であるかどうかである。
農業はクライマックスに上がろうとしているものを止める(=環境管理)。止めるから労力もお金もかかる。