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各2つの部分が重なったのはそれぞれ類似したものとして存在しています。

例えば、地域に存在する博物館群。ここにはParticipationと言う視点が抜けています。住民の参加とは、(フランスでは)遺産を住民自らが維持管理し、調査研究活動もさまざまな方法で自分たちでしていて、更にそれを守っていこうとしている活動をしていくという意味です。これらを収集して保存をし、調査、研究をする、わかりやすく展示をして教育活動に結びつけていく、ということを住民自らをやっているということです。

形だけの地域経済型博物館はMuseumとHeritageの2つに位置づけられます。HeritageとParticipationの2つは、里地の保全や町並み保全等きまざまなNPO活動があり、特にMuseumということを意識せずに活動しています。

ParticipationとMuseumの重なりは、地域の博物館が中心になって住民の参加を積極的に取り上げているということです。ここにあるコミュニーティーミュージアムとは、地域をテーマとして地域の力によって地域を良くしていこうというところまで結び付けています。

 

●連続セミナー資料3]:

最近の展開。上の[A]は従来の形。コアがあってサテライトがあるという形態。これは教科書的な理解だが、世界的に見るとこれは一つのタイプ。かつては[A]であったが、最近は[B]のようにネッ卜ワーク化した考え方になっている。

運動としてエコミュージアムの理念を持っていれば形にはこだわる必要はないのではないか?

最終目標の形にこだわらずに日本でもエコミュージアム活動に取り組んでいってほしい。

 

●連続セミナー資料4]5]:

カナダのピエール・メダン:モントリオールの近郊にエコミュージアムをつくった。彼は哲学の世界から考えている。

資料4]:エコミュージアムはその地域を理解して学習活動を展開する一つの経由する場所…この矢印によってぐるぐる回っている。解説をして地域をよく理解し、エコミュージアムとして認識していくと更にまた場別の解説が必要になってきて、また新しい領域を見直して…と繰り返す。

資料5]:ルーレットの比喩。発展を遂げたらまた次の定義の地域社会の姿が出てきてそこから知るべき項目が出てきて、…という図式が出てくる。

フランスは-1-と-2-にこだわってきたが、彼は地域をつくりあげていくところ(-3-〜-4-)にまでエコミュージアムが関わって、地域を発展させていく活動だと考えている。

 

●スライド:

・フランスのブルゴーニュ:

中心のコア施設と地域に点在するアンテナがあります。水車・川・文化・農業・産業等のアンテナをコア施設は説明しています。コア施設はビジターセンター的で、地域全体を説明しています。それぞれのアンテナのカタログなどもあります。

エコミュージアムは特に何も所有せず、地域の住民がそれぞれの遺産等の所有者になっていて、その地域の遺産をつなぎあわせる役割をしています。例えば、古い民家の保存は民間のボランティア組織で守っていくのが理想的な形態。ボランタリーな活動が維持管理を支えなくてはエコミュージアムは成り立ちません。

 

 

 

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