日本財団 図書館


地域特産のお茶の畑では、歴史を織り交ぜた話をしていただき、かつ、無農薬茶の生産者グループによる製茶工場の見学からスタートした。安全で良い製品を生産者自らの手で作ろうという思いの結晶が、製茶加工も含めた生産に結びついたんだな、又、水俣のお茶として自信を持って販売できる技術も持っていることが、違う視点から水俣を見せる、又は感じさせるポイントなんだなと感じた。

(飲んで、食べて…このような一次体験は非常に心に残り、人に伝えやすい)

特にツアーを案内していただいた湯の鶴の方が、本当にベストのタイミングで、冷たい、また、熱いお茶をその時々に出してくれたので、個々の体験と共に本物のおいしいお茶を味わうことができた。

それから、更に山中へ、七滝めぐりへと行くことになるのだが、すべて自らが体験し更に驚き、ワクワクしながら楽しんでしまった。下から見ると植林が多いなと最初思ったのだが、それが中に入ると一転、山の幸が多いのにびっくりした。アケビ、キノコ、野イチゴ、マタタビ等々、川では魚がたくさんいて釣りをされる方々にも充分楽しみ遊べることができるのが、さらに良かった。

その自然の幸も、すぐに手の届くところにないのが、またさらに良い。(これが観光農園などとの違い)アケビ取りでも、木に登って苦労して取ったり、どうしたら高い場所のがとれるのか、そのプロセスがとても面白く、子供の時代を思い出してしまった。(取れない高いところにあると、くやしーと思ったのだが、それもまた良し)

 

菅野広紀

暑かった!!今年は夏を体験できなかったので、しかも10月でこの暑さ。杉本栄子さんの話を聞きながらのイリコをつまみにビールはおいしい。

明日ほどのように水俣で遊ぶかとヒソカに考え

はじめはまじめで熱心なおじさん達という感じ、次第に自分達(地元の案内人)も楽しみ、また単に客をもてなすツアーじゃなく昔の感想、思い出を語りながら、将来の地域像を地元の自分達で考えて、行動するであろう、そういう姿勢が感じられた。

七滝周辺は、今度水俣に来た時の僕の秘密の場所の一つに加えておこう!!

そして水俣再訪の時、地元の人を引っ張り廻し、以前との違いをなぜ変わったか説明できるように願いたい。

湯のつるの風土が生活者の豊かと感じられる場所であってほしい。

 

小関川直子

1]小里さん、林田さん、杉本栄子さんが、水俣についてほとんど知識のない私のようなものにも、分かりやすくお話をして下さるのに驚きました。お三方に共通するその話し方は、とても力強く、それでいて水俣を本当に愛しているという暖かい気持ちが伝わるものでした。

2]杉本栄子さんの漁の取り組み方、水俣病とのつき合い方、また海や魚に対する感謝の気持ちは、今の私たちが見失っているものだと思います。ぜひ、都会で自分の狭い範囲しか見ていない人や嬉しいこと、悲しいことに鈍くなっている友人達に、栄子さんのお話を直接聞かせてあげたいと思いました。体調の良いときに少しずつ本を書いてみるというのは無理でしょうか。

3]ゴミ分別収集について市民の意識の高さに脱帽しました。草野さんが、成功した一番の理由として、「水俣病を経験した街だからこそ、住民が環境を大事に思っている」ということを挙げていました。実際に病で苦しんだ本人や家族のみならず、市民のひとりひとりが水俣病を正しく学び参加できていることが、すばらしいと感じました。

 

 

 

前ページ   目次へ   次ページ

 






日本財団図書館は、日本財団が運営しています。

  • 日本財団 THE NIPPON FOUNDATION