吉本さんが、「海のモンと山のモンがつながれば、マチはどげんかなる」と彼女が語ったと申されたが、その通りであろう。
亀嶺峠からの360度パノラマ、もう一度見に来たい。
天野さんの、天性のホスピタリティーに「親類づきあい」ツーリズムの可能性を見た。石飛の原野でのダイゴロのサーキットは親子ともども楽しめる。
吉本氏の「水の経絡図」がベースになった地元学に、大いに啓発された。
エコロジーとエコノミーの統合システムとしてエコツーリズムを成り立たせたい。
農地へのアクセスを都市へ開発する、開かれた田園、居住へのプロセスとして、ツーリズムを位置づけたい。
地域複合ビジネスを、農林地の保全と多角利用へ、都市側がコストとリスクを分かち合う、ソフト戦略が必要であろう。
井手修身
・水をめぐる、人の顔がみえるこのコースは、エコ水俣の本物のものといえます。
・受け入れる人の自然体さ、(天野さん他石飛の人たち)とコースに来た人間のホッとする気楽さ、安らぎは互いにとって心地よい関係です。
・吉本さんの地元学は本物でした。その考え方もそうでしたが、吉本さんの他人への気づかいや気配りがやさしいことに本物を感じました。あとは、吉本さんみたいに話せる人が、分身がどれくらい増えるのかが、今後の広がりのポイントでしょう。
・水の作った田園風景、棚田の石垣をぜひ残してほしい。
・このフィールドツアーを地元の経済的活動に落とすしくみが、ツーリズムの課題ですが、これをどうクリアしていくかを考えていかなくてはと思います。
B:海めぐりコース
森戸哲
4年ぶりの水俣を堪能させてもらった。今後のツアー企画のために若干の感想ないし提案をメモしておきます。
1 水俣病資料館の見学:相思社の資料館と組み合わせることで厚みが出る。隣の県の施設の活用も工夫したい。
2 杉本栄子さんの語り:やはり文字では語りの迫力は再現できない。杉本さんにはご苦労だが今後もできる限り“語りベ”でいてもらう他ない。
3 清掃センター:20種分別はすごい。できれば地区の回収ステーションの現場を目撃したかった。次の課題は生ゴミ回収だと思う。
4 福田農場での交流会:福田さんによる農場のお話があるとよい。大人数なので皆と交流は無理であったが、隣の吉本さん(水俣の母?)の話が聞けて良かった。宿泊はやはり民泊がベター。
5 杉本父子の船:海から陸をみるのは楽しい。できれば船の上から釣りがしたかった。「一日漁師体験」とか。
6 恋路島上陸:海岸で拾ったビナを鍋でゆでたのはおいしかった。ビールつきなら尚さら。島で昼食というのも悪くない。
7 杉本宅の昼食:やはり民家で食べる食事は楽しい。ツアーは少人数に限る。昼寝をさせてもらったが、こういうシエスタつきツーリズムが僕は好きだ。
以上