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今回参加できて良かったと思います。

水俣は、何でも揃うところという感じがしました。自分が参加したコースのせいかもしれませんが、やはりイメージというと海でしたが、山だらけ、カーブだらけでした。地元の人達が歓迎してくれるというか、共に遊んでくれるということによって、この2泊3日が、これから水俣という土地の話をするときや、これからの進路を決めるに当たってプラスになったと思います。杉本栄子さんの話を聞いた時、当たり前のことというか、誰の生活にもどこかつながる、がんばらなきゃという気持ちになりました。今回のツアーは、人があったかかったから楽しかったということにつきます。夜、初対面のおじさんが2時間もドライブにつれてってくれたのはすごい。やっぱり人とたくさんふれあえて良かったと思います。

 

坊野友美

普段都会で体験できない事や話を開けて、忙しさにまぎれ忘れている何かを取り戻すと共に、今までと違った旅のしかたに参加できて良かったです。

私は物作りに興味があり、地方に実際に出向くことも時間もない自分の想像と現実が近づける事ができたらいいです。

東京で見つけるのはなかなか難しい。

今日は車で水俣の人もあまり行くことのない所へ行ったり、パンフレットで一番ひかれた紅茶作りが体験出来たことがうれしかった。ダイゴロに乗ったり、家のまわりを散歩した。みんなとご飯を食べたり、毎日、朝、昼、夜、一人で食べることが多いから、たくさんの人と食べた方が楽しい。

 

平野芳裕

私にとっての水俣は、ずっとコンプレックスの対象でした。水俣に足を踏み入れることに恐れのような感情を抱いてきました。10代、20代を水俣病の報道に接しながら、自身傍観していたというコンプレックスです。一昨年でしたか、東京水俣展に際して、賛同者に名を連ねたのですが、結局何もお役に立てずに来てしまいました。

活字人間ですから、石牟礼氏、吉田司氏、緒方氏の本を通じて水俣と接していたのですが、今回、初めて水俣を訪れ不知火の海と、杉本さんの肉声に接して、何冊本を読むことより、現地に足を踏み入れることの大切さを実感しています。杉本さんの話の人間的な深さに、心の底から感動しました。病気ウンヌンではなく、人間が自然と共に生きるという原点を学ばせてもらった気がします。環境教育を都会で考えてきた人間ですが、杉本さんの一言に、この10年近く、頭で考えてきた環境教育のすべてがくつがえされるような感動をおぼえています。

海から水の経絡をたどって最高峰の大関山山頂へ、その山の神の祠に、アワビとサンゴが供えられていることを知りました。水俣が文字通り、源流から海までひとつながりの自然文化の中で人々の暮らしが営まれていることを体験できたことはすばらしいことでした。水俣の農村景観が美しいことにも驚きました。都会人の考える田舎、故郷の理想的な姿だと思います。石飛の茶畑の美しさも、フランスの田舎のブドウ畑に匹敵すると思います。

茶摘みと紅茶作りは初めての新鮮な体験でした。天野さんのよそゆきでないホスピタリティーと、吉本さんの水俣の絵解きに感謝します。

 

佐藤誠

杉本栄子さんの語りに感動した。

工学文明のゆきづまり、その先に希望を再発見した旅だった気がする。

 

 

 

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