日本財団 図書館


限られた時間の中でのことで仕方ないのでしょうが、もう少しゆっくりと見学できたらと思いました。時間できられたどこかの視察団のようで…。

ゴミのリサイクルはただただ感心します。これが東京だったら、東京に住んでいる私達だったら…出来るでしょうか? 水俣病というリスク(?)をかかえ込んできた水俣の人達だからこそできることなのでしょうか?机の上で頭だけを使って生きている多くの東京の人間と、海や山や川に、何かに、生かされているという感謝の気持ちを持っている水俣の人との違いでしようか?(そういう私もこうやって頭で理屈をこねている)欲を言えば、市民の人達が実際に分別をしている様子を生で見てみたかった。

本日の感想と言われてもこのくらいしか出てきませんが、ただひとつ、これからも忘れることのできない杉本栄子さんのおっしゃった言葉―。

(正しくは忘れましたが、すみません)

“私らは早くから水俣病になったから、いじめられてきたが、人のことをいじめるがわにならんですんだ。それが支え”

すごい事おっしゃいました。本当にすごい方です。

水俣は、子供の描いた絵のようなところ。

(水俣に入る前にいろいろ聞いたり調べたりしていましたが)本当に、山があって川があって海があってと、子供の描いた一枚の絵を思い浮かばせるところでした。

二日目の午後の吉本家の昼ごはん、天野さんとところと、最高のコースに参加できたと感謝しています、実に面白く楽しかった。 トラックの荷台での散歩(?)、ダイゴロ、紅茶づくり、いろり、おいしい食事、火を囲む、火を見る、それだけでもいい、それだけでいい。なんとも、ここはゆっくりとした時間が流れる、人のトゲトゲしさが消える、心が体がいやされる。

限られた時間で水俣を案内していただいても、結局そんなに実感として、水俣を知ることには限界があると思います。なんだかんだ言っても、人との出会い、かかわり合い、その人達とどんな時間をもてるか、関係がつくれるか、それに限ると思います。このツアーも、順序が逆だったら、まずは、あわてず、火を囲み、一晩腰を据えて、膝をつき合わせ、一杯やりながらの時があり、それから、水俣見学に望むというコースだったなら、もっともっと違ったものになったのではないでしょうかと思います。

水俣はハープの宝庫です。草が好きな私は、時間が全く足りず欲求不満です。ハーブと聞けば、なにもラベンダー、ローズマリー、カモミールだけがハープではなく茶、みかん、ゴマ、ススキ、ヒメクグ、ハギ、センブリ、山ブドウetc.…と、水俣にはとてもたくさんのハーブがあります。散策をしているほんのわずかな時間でも、数十種類のハーブを見ることができました。キノコも有用ではないが、私は6種類を見つけました。ハーブ(有用植物)の宝庫である水俣。もっともっと歩きたい、見たいと、思いが残ってしまいました。

 

伊藤梨恵

地元の人でないと行かないだろうという山道ばかり通って、ちょっと酔ったりしましたが、きっと個人で旅行に来たら水源は行くと思うけどそんなにじっくりまわらないと思う。 地元の人が出してくれたゴハンは良かった。手作りの家はすごすぎる、わざとじゃないところが、きっと良いんだと思った。

「やっぱり人がどんなことをしてくれたか」でこの旅の価値が決まりましたが、何をしてくれるかと期待するよりも、自分たちも何かできるかとか、そういう共にというものがあったらもっと違うと思う。

 

 

 

前ページ   目次へ   次ページ

 






日本財団図書館は、日本財団が運営しています。

  • 日本財団 THE NIPPON FOUNDATION