・ 茅葺職人:区長、炭焼き、草ぶきをやる人が大木地区に4人いる。
・ 日本一の炭焼き、大臣賞クラスの人々がいる。→昔はやることがなかったので、炭焼きに一生懸命やったため遊びも込めて評会に参加。
・ じいさん:戦後の植林を嫌った。杉を植えることで仕事はできるが、嫁をもらいたい婿に山仕事をさせた。
・ スミスゴ:カヤを折り曲げて、縄で結び、その中に炭を入れる。これで縄を造る人、スゴを織る人、と、家族でできる仕事であった。
・ 生活文化:こういうところだからこそ、守られてきた。今あっけなくすたれていくのが残念。なんとかしたい。炭焼き、山つくり、野菜つくり、家つくり、の生活文化。何でもできた。
・ 草ぶき:家で持ちまわり。女の人は、煮物を作った。どの家も20年に一度やることなので、当然他の家も手伝っていた。拭く家はどぶろくを作ってもてなした。完成すると踊り、どぶろくを飲み、朝まで騒ぐ。本家は、家主に変わって、指図をする。
・ 何かをやるとき、家主は本家に相談する。それだけ本家は強かった。
・ 肝入様:世話人のこと。かつての区長さんのようなもの。
・ 供養のための巨大な石は肝入り様の土地にほとんど建っている。流行病などの時、地域から集めたお金でお参りに行き、その後石を建てる。何日かかけて大きな石をみんなで運び、石碑を建てる。
・ 明治前に部落で寺小屋を作った。先生を外から呼んだ。給与は肝入り様から。
・ 学校が中心の部落形成。昭和40年頃学校がなくなってから部落が悪くなった。
・ 現在60世帯。7や8割くらいは息子たちが残っている。若い人はほとんど町に働きに行っている兼業家がほとんど。
・ 活性化:ここのものを必要としている人がいればできること。
・ 大木地区の人は、農薬を知らないほどの小規模な農家が多い。
・ 苗を植える時期:早い→雑草に負ける。遅いほうがいい。けれど、農機具に頼る農業をしているから農薬を使ってしまう。
・ 昭平さんのハウス栽培:何故この寒い時期にハウスにしてやっているか?→冬は害虫がない。公害がない。この栽培の最高の堆肥は側溝にたまった落ち葉。
・ 有機栽培はおいしいから市場が2倍で売れる。香りが違う。作ったキュウリはスーパーでも欲しがっているが、量産できない。箱はスーパーでもらってきたものを裏がえしただけのものだが、高く売れる。
・ 大木地区への民泊:台所でごちそうは作れない、都会の人との味覚が違う、田舎のおじいちゃんのおばあちゃんとの感覚の接し方ならOK。
・ グリーンツーリズムの難しさ:民宿根性、保健所の許可、自分を隠して良いところを見せよう、まずいもの食べているんだな、と思われたくない、
・ 東京で定年になって暇になっている人に来て生活してもらいたい。
・ 小学校の数学は「取ればなくなる」が、山菜採りは「採らなきゃなくなってしまう」
・ 地元の人は、キノコや山菜の採り方を知らない、何故なら、最盛期が農繁期と重なるから。逆に採りに来る町の人のほうが詳しい。
・ 山菜やキノコはいつもあるから、料理法もたくさん知らない。
・ ここにいながら、ここを知らない。だから民族入れ替えすれば良い
・ 20年前のアンケート:大木地区に住んでいることに対して、「あきらめ型」「出てきたきたい型」がほとんど。