日本財団 図書館


活動成果を「じどうかんまつり、忍者修行」を例に述べたい。この修行の中で児童館運営委員の役員が忍者の頭としての役割を、厚生員はくノ一忍者として館内を走り回り、児童館育成クラブは子ども達の組頭の役で一緒に遊んでくれた。また、子ども達は楽しい夢の世界を共有し、仲間の目の輝きに驚きながら参加した異年齢の仲間がひとつになれたことに喜びを感じている様子が見られた。修行の終わりには、一番の目的である参加した子ども達を一人ひとり紹介した。昼食には、主任児童民生委員、児童民生委員がボランティアとして130名のみそ汁を作って協力してくれた。一日を支え、協力してくれたボランティアは、この交流の中で確かな成長がみえた子ども達に驚きを覚え、体験を通して同じ目線で遊びを創り出す喜びを語ってくれた。

このようにボランティアの充実感のもてる良い成果が表れた。また、開かれた児童館として地域の拠点となるネットワークも小さいながらできた。ただ、コーディネーターとして、もっと積極的に館外へ出て活動し、子ども会活動、地域活動にも目を向ける必要があったのではないかと感じた。活動の場を児童館から地域へと拡げ、資源活用ができたなら、もっと着実に根づく活動ができたのではないかと考えさせられた。

このことを踏まえて、今回できたネットワークを子育て支援に関わる地域社会及び関係機関、団体と密接な連絡をはかりながら、互いに可能な幅と拡がりの中で視点をしっかり見据えて活動を続けていけば、地域での健全育成の支援につながるものと考えられる。

 

今後の課題

活動の体験の中で、大人と同じくらいにボランティアができるように成長した子ども達のグループが幾つかできた。地域と共に子育て支援を進める上でこの子ども達も仲間に入れネットワークを作り、地域の施設及び機関を活用、また回りの資源を確認し交流を考えた実践ができるなら、より楽しい活動が展開できると思う。援助しながら地域全体での育成を呼びかけ、大きな輪を作っていきたい。

−未来へ続く第一歩に−

013-1.gif

 

 

 

前ページ   目次へ   次ページ

 






日本財団図書館は、日本財団が運営しています。

  • 日本財団 THE NIPPON FOUNDATION