●46ページ「5.(4)フィールドマナー」に関しては、各地区で下記のように多くの話題になりました。研修会でもお話ししたように「良い、悪い」の議論の前に、事例を集めて考え方を整理しつつ、皆様や全国の支部にもご意見をいただきながらコンセンサスを作り上げたいと考えています。事例のフィードバックシートを募集しますので、詳しくは13ページをご覧下さい。
・「採集は控えて」に関連して、山菜取りやキノコ取りの行為をどう捉えるか(北海道)、写真家が撮影のために枝をおる行為がある(関東)など、どんな場合にどこまで許されるのか。
・「静かに、そーっと」に関連して、探鳥会で「参加者はリーダーの前を歩かない」「おしゃべりや足音に注意」まで強くいうべきか否か。参加者の自主性やコミュニケーションを損なうマイナスがあるという意見がありました(東北)。
・「マナーに関連して、給餌についても問題にすべきか」という質問があり、普及上のプラス面の他、水鳥への給餌による水質悪化などマイナス面も出されました(東北)。
なお、1月17日東京支部主催のカラスに関するシンポジウムでは、「カラスには餌をやらない」決議がされたそうです。
・野鳥との接触がどこまで許されるかは、ケースバイケースと思いますが、研修会中に聞いた事例では、ある探鳥会で「コノハズクの声を聞いてもらうために、鳴き真似で呼ぶが、これは致し方なしと考えている」とのことでした。
・バードウォッチャー側の問題としては、町の探鳥会で近所の人から「双眼鏡や望遠鏡で覗かれるようで嫌だ」というバードウォッチング公害が指摘されている(中部)、探鳥会参加者が山道などに駐車して迷惑になっている(東北)などの事例が出されました。
・また、探鳥会前に、ペットの持ち込みとかタバコに対しても注意すべきという意見も出されました(中部、中四国)。
・参加者以外の人がゴミを捨てていたときは「目の前でわざとらしくゴミを拾ってあげたら気づいてもらえるのでは」というアイディアが出されました(東北)。
・「密猟現場に遭遇したときにどういう対応をしたらよいか」という質問(関東)については、密猟者は法を犯していることを知った上で行っている悪質な専門家である場合があるので、その場で注意するのは避け、日時や場所、車のナンバーなどを控えて、警察に知らせた方がよいとの意見が出ました。
●49ページ「5.(5)道具」に関連して、「双眼鏡の説明の際、眼鏡をかけている方向けの説明があるべき」との意見が出されました(東北)。