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なお、フィードバックシートとともに以下の質問があったので、安西なりにお答えしておきます。

<質問>オシドリの三列風切羽は、どんな角度で生えているのか?

<答え>

・オシドリのオスの繁殖羽(本種はエクリプスから変化するのがカモ類の中でも早く、秋から見られる)では、三列風切は内側(体側)に大きく伸びており、その伸びた部分が立って見えている。

・翼を広げると、外側に引っ張られる形で静止時に立っている部分は横向きになる。

・解説のテクニックとしては、紙で模型を作って実演するとよいと思われる。

・なお、以上は「どのように(HOW?)」の解説だが、「何故(WHY?)」も興味深い。具体的に実証されていることは少ないが、研修会で紹介した「雌雄淘汰」という視点や求愛のポーズの進化によって、考え方は説明できるのではないか。簡単に言ってしまえば「メスの気を引くために目立つようになった」である。

 

(4)柳田一郎さん(九州地区)

 

●概要:地元支部の活動範囲で、停滞気味の地域の活性化を目的にした探鳥会を手伝った。

●コメント

・今回の研修会参加者で、支部で活動していない方に伺った範囲では、地元での探鳥会がないからという方が複数おられました。その意味では、地域に配慮されたこの探鳥会の趣旨自体が、まず素晴らしいと思います。

・反省点で「顔見知りが多く和気あいあいの雰囲気の中で、初参加の方への対応が手薄になった。ベテラン中心の探鳥会が陥りやすい欠点と思う」とあり、同感です。

・最初の自己紹介後にクイズを設定し、最後にプレゼントがあったのはよかったと思いますが、探鳥会での出現種数を当ててもらうクイズだったために「種数を増やすことに懸命になって、ゆっくり観察する点がかけた」との反省も記してありました。

 

(5)その他

 

●フィードバックシートに沿ったものではありませんが、中川博史さん(関東地区)がアカガシラサギの観察記録を送って下さった他、図書・資料のご送付、研修会当日いただいたプログラムなどがあります。次号にてまとめさせていただきます。

 

●また、さっそく支部の探鳥会のお手伝いを始められた北山政人さん(北海道地区)、NHKラジオの番組(安西がネタと人を紹介している自然情報のコーナーがある)に出演して下さった竹板洋渉さん(関東地区)、ネイチャースクールのツアーに参加下さって講師をお手伝い下さった林庭弘征さん(関東地区)、保護調査センターのボランティアに加わっていただいた森要さん(関東地区)など、研修会を契機としたご活躍が多数あり、感謝申し上げます。今後、この通信紙でご紹介できることがあれば、お知らせ下さい。

 

 

 

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