1. 探鳥会の役割分担
ここでは、現役の支部の探鳥会リーダーや、今後、支部活動を手伝ってみたいという方、あるいは自分で探鳥会を企画、実施してみたいという方のために、企画から実施までを一通り述べます。
以下は、リーダー通信準備号で繰り返し述べてきたことをもとに、『BIRDER』(1994年2月号)の「自然保護実践マニュアル17:役割分担と人材育成」に書いたことを加えて記します。
探鳥会の実施には企画、広報、進行、解説、安全管理など、多岐に渡る役割があります。いろいろな人の思い、個性や能力、得意分野を生かすようにして、複数で分担できれば理想的です。個人を生かすことが、やりがいや楽しみにもつながり、継続した活動に結びつきます。
役割がうまく分担できれば、多様な参加者にもよりきめ細かな配慮を行うことができます。また、リーダー養成という点では、「できる範囲で、できるところから」がボランティア活動の原則ですから、できるところから役割を担って経験を積んでもらうようにしましょう。様々な協力者が把握できてくると、その人の個性や適性、得意分野によって今後どのようなことをやってもらったらいいか、そのためにはどんなケアやフォローをすればよいかが見えてきます。
役割の頼み方のコツは、漠然と呼びかけるのではなく、具体的に呼びかけることです。例えば、「誰かいませんか」ではなく、「あなたに」という頼み方の方が効果的です。遠慮を美徳とする傾向がある中で、呼びかける側にはよりいっそうの積極性を発揮することが必要となってきます。
役割の側を、以下に記します。
1] 企画
探鳥会の目的、対象やテーマ、日程、場所などを計画していくのが企画です。地域の鳥や自然に詳しい探鳥会リーダーが解説役も兼ねて、企画もしているのが一般的のようです。