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1. 普及すべき知識とは

 

「野鳥を通して自然に親しむ」、あるいは「自然を知る」「自然を守る」という際、何についてどこまで知っていればよいのでしょうか。

本会が提唱するフイールドマナーは、基本的な野鳥の知識や自然の捉え方に関連しています。『あなたもバードウォッチング案内人』32ページでは、迷子と勘違いして野鳥のヒナを拾ってきてしまう例を、43ページでは抱卵中のマガモをかわいそうに思って巣の前にケーキを置いていく人の例をあげています。また、本来ヒナヘの給餌回数が少ないキジバトの巣を見ていて、親鳥がなかなか来ないと心配して本会に電話をかけてくる人も少なくありません。よいつき合いのためには、相手について知ることが大切です。

まず、『日本野鳥の会の理念と活動』で述べられている普及活動の内容「第III章 3.普及活動 (4)内容」を見ておきましょう。

 

1) 野鳥や自然に接し親しむことを普及するための基本的な内容として

(a)人々が自然のすばらしさに気付き、感銘すること

(b)人間は自然と一体不可分のものとして存在すること

(c)人々が生まれながらに持っている自然性を取り戻すこと

 

2) 野鳥や自然に関する知識を普及する基本的な内容として

(a)野鳥を始めとしたいろいろの生物は、相互に、そして空気や水、土などの無機的な環境とも関わり合いながら存在していること

(b)人間もそうした地球生態系の一員であること

 

3) 野鳥や自然を守る理由や方法を普及する内容として

(a)会の理念が意味するものや会の自然保護の考え方、また個人個人が力を合わせて行動しなければならないことの理解を深めること

以上抜粋

 

 

 

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