「バードウォッチング案内人」は、多様な自然と多様な人々が相手になるので、マニュアル通りに活動できるわけではありません。むしろ、人それぞれのやり方があっていいはずです。本書の内容は「こうしなさい」というものではなく、「こうしたらいいのではないか」という例示と受け取って、自分なりに工夫と努力を重ねることが必要です。
また、「バードウォッチング案内人」は資格ではありません。あくまで自主的なボランティア活動ですから、やりがいを感じて、楽しみながら続けていただきたいと思っています。相手あっての案内人ですから人の気持ちに配慮すること、特にグループ活動では、協調性が求められることは言うまでもありません。
なお、本文中の余白部分は、『新・山野の鳥』『あなたもバードウォッチング案内人』(いずれも本会発行)などを参照したり、自分で調べるなどして自ら書き込んでいただくためのものです。
本書の内容には、支部の探鳥会リーダー役、サンクチュアリのレンジャーなどによる長年の経験や蓄積が盛り込まれています。本書をとりまとめるにあたって、それら多くの先達とともに、この研修会で補助金をいただくことになった日本財団に感謝致します。