重点活動事例
1 はじめに
平成10年7月25日、和歌山県内の夏祭り会場において飲食物に毒物が混入され、地域住民4人が死亡し、60人を超える人が入院するという事件が発生したが、これを契機として、その後、全国各地において同事件を模倣した悪質な事件が連続発生し、県内においても同種事件の発生が懸念され、また、地区住民の不安も増大していることからモデル地区推進委員の緊急会議を開催し、この種事案の未然防止対策活動を強力に推進することとした。
2 未然防止活動
(1)防犯パトロール活動の実施
モデル地区推進委員をはじめ、自治会組織と連携した防犯パトロールを実施し、自動販売機等の周辺において不審物の発見に努める。
(2)店舗等に対する巡回と防犯指導の徹底
コンビニエンス・ストア、スーパーマーケット等の陳列販売店等不特定多数の者が自由に利用できる店舗を巡回するとともに店舗側に対し
○ 販売物品の適正な保管管理
○ 店内におけるスポット放送,掲示物等による顧客への注意喚起
○ 不審物,不審者の早期発見と警察への迅速な通報
等について防犯指導することとした。
(3)地区の盆踊り会場・バーベキュー会場等における警戒活動
地区の盆踊り会場・バーベキュー会場等において防犯パトロールを実施するとともに提供飲食物の警戒に努める。
(4)広報啓発活動の推進
地区住民に対して、不審飲食物への注意喚起の記事を掲載したミニ広報紙を配布する。
3 効果
地区のコンビニエンス・ストア、スーパーマーケット等を巡回、指導した結果、同地区における毒物混入事案は皆無であり、また、地区内の全ての盆踊り会場、バーベキュー会場における飲食物に対する警戒活動を実施した結果、同様に毒物混入事案の発生はなく、地区住民から感謝の声も多数聞かれるなど大きな成果が得られた。