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物流EDI標準メッセージ(JTRN)の開発,導入については全国的に進められているが、その動向を踏まえ、九州においてEDI標準メッセージの導入促進、伝票の統一化、バーコードの普及:統一化などを進めていくことにより、規格不統一による弊害の解消を積極的に図っていくことが重要である。

2]物流情報化の推進方策

1)標準化に向けた荷主団体への働きかけ

九州以外に荷主企業の本社がある場合、支社レベルで意思決定が行えないため、事業者からの働きかけだけでは標準化に取り組むことができないという大きな問題がある。こうした荷主企業との間でEDI標準の導入を促進するためには、関係行政機関と業界団体が協調し、全国的な規模での荷主団体等へ働きかけていくことが必要である。

一方、九州の域内で閉じている業種ならば比較的EDI標準の採用が進めやすいと考えられる。卸-小売間や九州域内の特徴である農水産品などの業種について、先行的な導入が行える可能性があり、それらの業界団体への積極的な働きかけが効果的といえる。

なお、大手荷主企業が個々に自前のシステムを普及させていることが標準化の大きな阻害要因となっているため、まずは荷主業界単位での標準化の推進を優先課題として働きかけることにより、スムーズな普及促進につながると考えられる。

2)JTRN等の導入トライアルの実施

JTRNや業界サブセット標準、金融EDI、インターネットEDI等のトライアルが順次実施され、その成果を還元しながら標準化の作業が進められている。このトライアルに参加することによって、EDI化に関するノウハウが蓄積されるとともに、自社の取引のあり方が今後の標準化の推進のベースにもなる。

トライアルを実施するにはある程度の企業体力が必要なこともあり、現状では東京・大阪・名古屋の大手事業者による取り組みがほとんどであるが、そのようなパイロット企業に働きかけて、九州の拠点を活用してトライアルを実施し、そこに地場の事業者が参画することによって、ノウハウ蓄積・EDI化促進の効果が期待できる。

3)運送事業者間の協調による荷主への働きかけ

一般的には荷主に対して運送事業者は立場が弱いが、ある特定の荷主と取引のある運送事業者が協調して個別に荷主に働きかければ、ボトムアップ型でEDI標準の導入を進めていくことも可能性があると考えられる。

また、すでに個別にシステムを導入している大手荷主等については、システム更改の時期に合わせてJTRN等の導入を働きかけていくことが有効と考えられる。

 

 

 

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