KITなどのシステムが稼動しており、九州においても導入が進められている。
2)トラック事業者による地域内共同輸送
トラック事業者が主導し、主に中小の荷主を対象に地域内の共同輸送を行う共同化の形態である
現在は取り組み事例はほとんどないものの、経営者アンケート調査によると、事業規模を問わず3割前後の事業者が「トラック事業者間の情報共有による積合せ輸送の推進」に期待を寄せており、今後の共同化による物流効率化の一つの方向性といえる。
3)荷主による地域内共同配送
地域内のメーカー・卸売業者間、卸売業者・小売業者間の配送においては、主に同業種内(日用雑貨、菓子、冷凍食品など)のメーカー各社が同一の卸売業者に配送し、また、複数の卸売業者が同一の小売業者へ配送するなど、配送先が重複する場合が多くあり、これらの配送を共同化する形態である。
複数の企業間をつなぐ情報システムを構築し、出荷情報が共有化されることにより、同一配送先への出荷情報を集約化し、配送を共同化する。情報システムの活用により、配送ロットの拡大と積載効率の向上が行いやすくなる。
4)地区内共同集配
都市内物流において、商業業務集積地域など特定の地区単位で、集配の共同化を行うことにより、集配車両の走行台数を削減し、交通の円滑化を図るものである。当該地区に近接して共同集配拠点を設置し、特別積合せ事業者を中心とする複数のトラック事業者の集荷・配送を共同化する。九州においては、福岡市天神地区において既に共同集配が事業化されている。
共同集配拠点における仕分け作業の効率化や、集配車両の積載効率の向上、荷主に対するサービス水準の維持向上(荷主→参加事業者→共同集配事業者への情報連絡の迅速化等)といった点で、情報化による効果が期待される。情報化によって共同化の効果が高まることで、より規模の小さい都市においても、共同集配の事業化が容易になることも期待される。
2]物流情報化の推進方策
1)トラック事業者による貨物・車両相互融通
・KIT導入の普及支援
九州トラック協会や各県トラック協会などが主体となり、KIT導入の説明会、研修会を積極的に開催する。