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2. 物流情報化の基本方向と推進方策

 

ここでは、物流構造の変革に対応した物流情報化の必要性を踏まえ、九州の物流情報化の目指すべき方向を次の5つに整理し、それぞれの基本方向について、情報化を活用した物流のあり方およびその実現に向けた推進方策を示す。なお、個別の推進方策とこれに関連する最新動向・先進事例等の詳細については、第4章を参照されたい。

 

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(1) 情報の共有化による物流共同化の促進

 

1]情報化を活用した物流のあり方

物流共同化には、様々な形態が想定されるが、いずれにしても複数の企業が共同で物流を行うにあたっては、情報の共有が不可欠である。

企業間、事業所間に情報ネットワークを構築することにより、全く同一の情報を複数の企業間、事業所間、地域間で同時に共有することが可能となる。こうした情報化の成果を活用して、各企業ごとに個別に行われてきた物流業務を最適なかたちで統合、共同化しようというのが基本的な方向である。

物流共同化の様々な形態のうち、情報化による効果が特に期待されるものとして、次の4つがあげられる。

1)トラック事業者による貨物・車両相互融通

中小企業を中心とした一般トラック事業者が、求貨・求車情報システムなどを活用し、求貨情報と求車情報が一致した場合に、貨物・車両を相互融通し、帰り荷の確保などを行う共同化の形態である。

 

 

 

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