【参考:サードパーティロジスティクスへの期待】
・輸送経済新聞社が行ったアンケー卜によると、サードパーティー・ロジスティクス(3PL)について「知っている」のは105社中8割近くの81社で、わが国においても3PLの認知度の高まりが確認できる。
・実際に「利用している」のは7社で、利用目的は「物流専業者への全般委託により、倉庫費・人件費などの固定費や、間接費が削減できる」「サプライチェーン改革のため」など。他方で3PL業者を利用すれば、「自社で物流ノウハウを蓄積しにくくなる」と懸念する利用者もあるが、17社が今後「3PL業者を利用したい」と答えており、3PLに対する期待は高まっている。
・また「現在取引している物流業者の数」について、「増やしたい」と答えたのは105社中わずか4社で、「横ばい」が64社で群を抜いたが、「減らしたい」と答えた企業も36社に上った。ほぼ3社に1社の割合で、荷主は取引相手の物流業者の絞り込みを検討していることが判明した。「減らしたい」理由として根強いのは、「コスト削減」である。
資料)輸送経済新聞社'98.8.11より作成
【参考:情報システムを活用した荷主への物流サービスの高度化事例】
〜佐川急便、通販業者をサポート/荷主を囲い込みへ
・佐川急便(本社・京都市、栗和田栄一社長)は10月20日、直販・通販企業、卸向け総合販売管理システムを発売する。新システムは、同社の出荷支援システムと連動し、販売・物流の一括管理を実現するもので、同社は成長を続ける通販業界の業務をサポートすることで、顧客の囲い込みを図りたい考えだ。
・今回投入する販売管理システムは、ギフト販売、委託・受託販売、セット商品販売など販売形態ごとに管理できるほか、金券、商品ポイントの管理も可能。また、顧客コードと個数を入力するだけで、荷札を必要枚数出力できる。出荷業務では、佐川急便オンライン情報サービスを利用することで(1)貨物追跡、(2)運賃照会、(3)受領印票の受け取り確認、(4)代引き自動入金処理などが可能となる。このほか、4100万件分の電子電話帳、媒体管理・ダイレクトメール発行機能なども備えている。
・オプション機能として、カタログ編集ソフトを同時発売。今後はさらに、店舗ポスレジ連動ソフト、倉庫・受注入力センター(フルフィル)への対応ソフトなども提供していく方針だ。
・同社は初年度、主要都市の大手・中小通販業者などを対象に約千台の販売を見込んでいる。
(輸送経済新聞社'98.9.29より作成)