4]トラック事業者による地域内共同輸送
1)事業推進組織の形成
トラック事業者による横の連携を強化し、事業者間の情報共有による地域内共同輸送を実現するため、業界団体などを中心とした事業推進組織を形成する。
事業者間での情報の共有化にあたっては、心理的な抵抗感が強いため、関係行政機関の積極的な支援が求められるとともに、各企業からは独立した直接企業情報には関与しない事業推進組織を設立し、さらに情報処理は外部に委託することなどにより、抵抗感を払拭することが考えられる。
2)トラック事業者間の情報共有による積合わせ輸送システムの開発とモデル実験の実施
1)で形成した事業体を母体として、(社)全日本トラック協会で98年度に検討される「積合わせ共同モデル」(064.htm参照)などの先進事例を参考に、トラック事業者間の情報共有による物流共同化を推進し、積載効率の向上など物流効率化を図るため、積合わせ輸送システムを開発する。
また、開発と並行して、共同化のモデル実験を行い、システムの実用化を図る。
6]荷主による地域内共同配送
1)物流共同化推進事業体の設置
共同物流の推進にあたっては、競合他社の情報と自社情報が共有されることになるため、荷主サイドにおいても抵抗感が強い。そこで、関係行政機関の積極的な支援が求められるとともに、各荷主企業からは独立した直接企業情報には関与しない共同物流推進事業体を設立し、情報そのものは既存VAN会社に委託するなど、共同配送に対する抵抗感を払拭する仕組みを構築することが必要である。
九州においては、数多くの地域流通VANも存在することから、こうした既存の地域流通VAN、業界VANなどの情報共有の仕組み、組織を活用しながら、物流供応化の推進事業主体を検討していくことが必要と考えられる。
2)物流共同化に向けた情報システムの構築(EDIの導入)
1)で組成した共同物流推進組織を中心に、物流共同化に向けた情報システムの構築を図る。システム構築は、業種、業界ごとに推進するが、常に全体を統合、連携させるための検討を同時に開催する。また、システム構築にあたっては将来性を勘案し、EDIに準拠したシステムとする。