日本財団 図書館


5)共同物流の成功要因と情報化の関係

プラネット物流では、「部分最適から全体最適へ」を理念として掲げ、また、メーカーからみた顧客である卸売業者の機能強化が前提であり、参加メーカー各社、さらには卸売業者も含めた全体での最適な物流システムの構築を目指している。

共同物流成功のポイントとしては、運営原則(1]共存共栄、2]エゴ排除、3]公平、4]合理化促進、5]守秘、6]資源相互活用)の明確化・共有化と、標準化・システム化(物流シンボルコード(ITFコード)、包装規格(表示、寸法等)、パレット規格(TllR)など)の2点をあげている。

運営原則面では、特に情報守秘が重要と認識されており、情報の共有化に対する抵抗感を除去し、参加メーカー各社の信頼を得ることが強く意識されている。このため、プラネットと同様、共同物流のための別会社を設立し、プラネット物流の運営は、各参加メーカーの経営から分離されている。

また、標準化・システム化については、情報面のみならず、包装規格やパレット規格、あるいは運用面でのルールなど、物流に関するあらゆる側面でのルールの共通化が行われ、さらに、その遵守・維持管理も徹底し、特例を許さないこととしている。

こうした要因に加え、既にプラネットによるVAN運営において、共同化の素地が十分に形成されていたことが、物流面の共同化を進める際にも、実務・意識の両面で決定的な意味を持ったとされている。

 

 

 

前ページ   目次へ   次ページ

 






日本財団図書館は、日本財団が運営しています。

  • 日本財団 THE NIPPON FOUNDATION