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1)利用メリットの普及啓発

昨年度に実施したアンケート調査において、KIT、ローカルネットのいずれの求貨・求車情報システムにも加入していないものについて、加入しない理由についてたずねたところ、最も多かった理由は、「求貨・求車情報システムの必要性を感じないから」(41.1%)、続いて「電話・ファックスでやりとりを行う方が慣れているから」(23.7%)「システムの内容をよく知らないから」(19.2%)となっている。

ところが、今年度実施した経営者アンケート調査では、物流共同化を推進するときの課題として4割以上の企業が「求貨・求車情報システムの普及・情報量の拡大」をあげ、求貨・求車情報システムの普及などが物流共同化推進上の最大の課題と認識されていることが明らかとなった。他方、「企業情報の共有化に対する抵抗感の払拭」が課題であるとする企業は1割未満で、トラック事業者の情報共有に対する抵抗感は強くない。

情報システムは、利用してはじめてそのメリットを実感する性質が強いということもあり、まず、求貨・求車情報システムをはじめとする情報共有の仕組みとそのメリットについての普及啓発活動から取り組むことが重要である。

 

図4-1-4 求貨・求車情報システム未加入の理由(常雇従業員規模別)

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資料)昨年度中間報告

 

2)システム利用端末数の拡大

情報化により、時間、空間の制約を受けずに、いつでも、どこからでも必要な情報が入手(または発信)できるようになることが、情報システム活用の最大のメリットのひとつである。ところが、KIT、ローカルネットワークシステムとも、九州における利用可能端末数が非常に少なく、情報化本来のメリットが活かされていない。求貨・求車情報システムの普及にあたっては、利用者の拡大により、情報量を拡大させ、情報量が拡大することにより、いっそう利用者も拡大するといった、好循環を生み出していくことが必要であり、システム利用端末数の拡大、情報量の拡大を図ることが急務である。

 

 

 

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