7)物流の効率化
<事務効率化>
・出荷情報などの企業間データ交換を活用した伝票処理業務の効率化
・輸出入や出入港等にかかわる諸手続のオンライン化による事務処理の効率化 等
<運送業務の効率化>
・情報システムを活用した配車計画の最適化や集荷依頼への対応の迅速化
・求貨・求車情報システムの活用による共同化(帰り荷の確保、貨物の相互融通等)等
<倉庫業務の効率化>
・保管の効率化:製品特性に対応したロケーション管理による倉庫の高度利用
・荷役の効率化:動線の最適化によるピッキングの効率化 等
イ)物流の高度化
<運送業務の高度化>
・多品種・多頻度・少量輸送、時刻指定配送、輸送情報管理(貨物追跡等) 等
<倉庫業務の高度化>
・リアルタイムでの在庫管理、先入れ・先出し 等
ウ)間接的な効果
物流の効率化、高度化という直接的な効果に加え、オンライン化による取引の安定化、処理データの営業戦略検討への活用等、物流情報化に伴う間接的な効果がある。
4]物流情報化に関する問題点
1)業種・企業規模による情報化進展段階の格差
<中小トラック事業者における情報化の遅れ>
情報化は、荷主企業や大手トラック事業者ではサービス提供の基本となりつつあり、中小トラック事業者における対応の遅れは、荷主との取引減少につながるおそれがある。
<海陸一貫輸送に活用されていない情報化>
国内海上輸送面では、今後のトラック事業者における情報化の進展とともに、海陸一貫輸送の促進の観点から、その必要性が高まる可能性がある。
国際輸送面では、Sea-NACCSが通関関連業のみで運用されるシステムであることが問題とされており、荷主システムなどとの連動が必要であると指摘されている。
2)物流情報化の阻害要因
<情報処理量の少なさ>
特に中小企業においては、情報化するほどの業務量が発生せず、自社内における情報化の必要度が高くないことが情報化の阻害要因としてあげられる。
<初期投資負担>