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7-1-8 電界強度測定器

測定現場での電界強度の測定に使用される小形軽量の携帯用測定器で、MF/HF 帯の受信電波、妨害電波、雑音電波などの電界強度を測定して、通信回線の計画・保守やサービスエリヤの確認のほか、空中線の指向特性、送受信機のスプリアス輻射、信号発生器の漏洩、遮蔽の特性などを測定するのに用いられる。

本体の基準電界発生器でループアンテナ及び受信機の利得を較正し、次に外来電波を受信してその強さとの相対比較で測定する方式である。

アンテナ及び受信器の絶対利得を確立して直接測定する、例えばスペクトラムアナライザなどの方式もある。

電界強度測定器の一例を<図 7-1-12>に、測定方法の一例を次に示す。

(a) 指示計切替器「METER」を“BATTERY”に回し、指示計の針が青線目盛の範囲内にあることを確認する。

(b) 測定する周波数帯に「BAND」を切り換え、対応したループアンテナを装着して同調ダイヤルをほぼ合わせる。

(c) 「EMF-FIELD STRENGTH」スイッチを「FIELD-STRENGTH」側に倒す。

(d) 予測される電界強度の高低によって「RENGE」を“LOW”又は“HIGH”に切換える。“LOW”は70dB以下,“HIGH”は2.9 MHz以下では60〜130 dB 、2.9 MHz以上では50〜110dBの範囲である。

(e) RANGE を“LOW”で使用するときは減衰器ダイヤルの外側にある可動指標のマークを真上(クリック点)に置き、減衰器ダイヤルの70 dB をマークに合わせる。“HIGH”の時は減衰器ダイヤルの20〜25 dBを真上に置き可動指標を70 dBの点に合わせる。

(f) METER を“COMP”に切り換える。この時点で比較発信器が作動する。COMPのレベルを調整し指示計の指針を中央の赤線に合わせる。

 

 

 

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