第6章 妨害雑音対策等
本章では、主として、船内の弱電機器・システムが、他の機器などから電磁的な妨害などを受けた場合でも性能劣化を起こしにくくする方法について記述する。
本章に関連する電磁環境、電波障害などに関する理論的な面については、設計編第12章に記述してあるので参照のこと。
6-1 ケーブル相互間のノイズ
通常、機器内部で発生した妨害雑音(以下本章では「ノイズ」という。)は、その機器自体と接続ケーブルによって放射又は結合したりあるいは電源ラインの電路を伝導して他の機器に悪影響を与える。
無線機器やレーダーその他の電子機器などで電波を送信する機器は、低周波数帯から数百メガヘルツ以上の高周波数帯に及ぶノイズを発生する場合がある。一方、逆にノイズによって悪影響を受け易い機器もある。
ノイズの影響を極力減少させるためには、機器とケーブルの配置を適切にし、かつ、完全な接地工事を行う必要がある。
6-1-1 ノイズの種類
ケーブル相互間で影響するノイズは、ノルマルモードノイズとコモンモードノイズに分けられる。
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このノイズは、信号源と負荷回路を結ぶ機器の入力信号回路網に直列に発生する起電力をいう。