2-2-4 ケーブルの保護
(1) 防熱
(a) ケーブルは、蒸気管、排気管などの防熱材表面から200mm以上離して布設する。
(b) 高温となる場所又は熱気が集積する場所の電路には、耐熱性材料による熱よけ又は冷却通風など有効な防熱対策を施す。
(c) 蒸気又は排気管の貫通部に近接する電線貫通金物は、極端に加熱される場合もあるので、注意する。
(2) 防滴
蒸気管、 水管、 油管などの継手又は弁類の近くに布設された電路には、適当な構造物を設け、滴下する水分、油分に対する保護を行う。
(3) 外傷保護
(a) 機関室の床下や機械の周囲など損傷を受けやすいと考えられる場所にケーブルを布設する場合は、金属管やフレキシブルチューブなどにより保護する。
(b) 甲板上にケーブルを布設する場合は、金属管又は金属覆いによって保護する。
(c) ハッチ、出入ロ、梯子裏、通路に面したところの立ち上がり電路、甲板貫通部の電路、倉庫、糧食庫など貯蔵物の移動などで機械的な損傷を受けるおそれのある場所の電路には、適当な保護をする。
(4) 鼠(ねずみ)よけ
金属管、トランク、電線貫通箱、コーミングなどの端の隙間が 13 mm以上のときは、適当な鼠よけを施す。
鼠よけ仕切り板の取付方法の一例を<図 2-2-3>に示す。