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電線確定数量表は、配線図、艤装品取付図の作図完了後、配線図において系統符号別に計測を行い、電線種類別に集計して確定数量を算出する。電線長さの不足は、高価な電線の廃却につながり、ひいては電装工事の遅れとなるので、慎重に行う。

電線長さの計測は、配線図及び取付図の図上で、伸縮の少ない細ひもや簡易計測器を使用して手で行うが、造船所によっては、CADなどを利用して電算化しているところもある。

電線切断表は、電線確定数量表で計測された系統符号別の電線長を、電線種類別に1本1本記載した表で、電線切断作業用として使用される。電線切断表には、電線種類、系統符号、切断長、本数、起点、終点、切断グループ、ドラム番号、パレット番号、搭載区画、搭載日、在庫引当などを記載し、これらの中の必要事項を電線自体にラベル又はペンキなどで表示しておき、納入や配材の管理と布設時における作業指針とする。

 

10.3.3 取付図

取付図は、電気艤装品の取付位置、取付要領など実際の艤装工事を行う上での必要な情報が表示された図面であり、この図面に従って、甲板・隔壁の電線貫通金物、電線支持金物、電気機器台などの船体構造物などへの取付工事が開始される。

取付図を作成する場合には、船体図を作成して船体構造物、主要艤装品、主要内装品を記入し、取付図原図を作成する(通常、船体部及び機関部が作成の取付図の第2原図を使用する場合が多い。)。 取付図を作成するためには次の図面が必要である。

(a) 主電路計画図

(b) 電気機器配置図

(c) 配線図

(d) 電路金物製作図

(e) 機器台製作図

(f) 電気機器外形図

(g) 電気機器標準取付高さ等基準類

(h) 船体・機関部関連図

 

10.3.4 製作図

製作図は、電気機器配置図や取付図の作成によって、取付位置の決定した電路金物、機器台金物、電線貫通金物などを製作するための金物ごとの図面(このため一品図ともいう。)であり、外注又は内作するために調製・出図する。

 

 

 

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