7.1.4 警報システムの設計
警報装置のシステム設計に当たっては、次の点を考慮する。
(1) 要求される警報は、求められる区域のすべてで、はっきり聞こえ、かつ、区別できること。周囲の騒音により聞こえなくならないような可聴装置を選択するとともに配置を考慮すること。場合によって可視装置により補うようにする。
一般的に、可聴装置は周囲の騒音レベルから 15dB 以上高いものを選択すればよいとされている。
(2) 新しく発生した警報は、既存の警報で確認されたものとの区別が明確であること。例えば、確認された既存の警報は連続点灯で示され、新しい警報は間欠点灯(点滅)により示されるなど。
(3) 警報は、それが確認されるまで持続し、かつ、可視警報については故障などの修理が完了するまで持続すること。復帰した場合は自動的に通常状態の監視となること。
第2の警報が、第1の警報が回復する以前に発生した場合には、再び警報動作となること。
(4) フェイルセイフの原則で設計されること。
(5) 警報装置は、連続して給電され、常用電力が停止したときには、独立した電源に自動的に切り替わること。
(6) 機能テストが行えるような設備を設けること。
(7) コンピュータ化された警報装置及び表示装置のコンピュータプログラムは、電源の喪失や変動に対して永久に消えたり、変わったりしないものであること。
(8) 非常警報とその給電用のケーブルは難燃性であること。
(9) 通常の作動状態では、誤警報の発生を防ぐための手段を講じること。例えば、通常の過渡現象のために遅延回路などを施すこと。