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4.2 インマルサット装置

船舶通信で使われているMF/HFによる通信では、通信の可能な時間や地域に制限があったり、電波伝播の問題から常に安定した通信を得ることが困難である。この問題を解決するために安定したマイクロ波の電波を用いた海事衛星通信(インマルサットシステム)が導入され、現在はロンドンに事務局を置くインマルサットがこの衛星システムを運用している。

インマルサットシステムは、4個の静止衛星により構成されており、これらの衛星と通信をする海岸地球局(CES:Coast Earth Station)はそれぞれの国の通信企業体が建設し、運用することになっている。それらの局(計画中のものを含む。)とカバレージを<図 4.2.1>に示す。

 

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<図 4.2.1>インマルサット局とガバレージ

 

船舶がインマルサット衛星経由で通信をするためには、船上にインマルサット船舶地球局(SES:Ship Earth Station )を搭載しなければならない。

インマルサットシステムの種類及び特徴を<表 4.2.1>に、インマルサットA及びCの構成の一例を<図 4.2.2>に示す。

 

 

 

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