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4.1 ナブテックス受信機

ナブテックス(NAVTEX:Navigation Telex)受信機は、海岸局から狭帯域直接印刷電信によって300海里以内を航行する船舶に向けて放送されている海上安全情報を自動的に受信し、内蔵のプリンタで印字するもので、国際ナブテックス(英語:F1B電波、518kHz)と日本語ナブテックス(F1B電波、424kHz)がある。

国際ナブテックスは、そのサービスエリア内であれば、世界各国の海上安全情報が受信できる。

わが国では、GMDSSの導入とともに5局のナブテックス海岸局から、放送されており、カバレージ(ナブテックス水域)、放送時間などは海上保安庁から告示されている。(カバレージ、海岸局の識別番号、放送時刻は[付録-07〜09]を参照。)

わが国のナブテックス放送のカバレージは国際ナブテックスも日本語ナブテックスも同じである。

国際ナブテックスの主な特長は次のとおりである。

(1) 共通の周波数を使用し英語で送信されている。相互干渉を防ぐために航行警報担当区域(NAVAREA:Navigational Area。[付録-07 (1)]参照)の中で登録された送信局群に対して送信時間を割当てている。

(2) 送信は送信局間の混信を防ぐように計画されている。

(3) 専用のナブテックス受信機(日本語ナブテックス用を含む。)は、各メッセージに前置されるコードによって、船舶のいる水域や情報の種類を選択して、印字するメッセージを指定することができる。ただし、後述のように重要な情報は受信を拒否できない。また、既に印字されたメッセージは重複印字しないようになっている。

各メッセージの前置コードは、国際ナブテックスでは B1 B2 B3 B4 の4文字、日本語ナブテックスでは M1 M2 M3 M4 M5 の5文字で構成される。

 

 

 

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