電気的特性としては、追尾局数は主局と従局5、設定完了時間は信号状態により異なるが約3分、最大追尾速度は80ノットであり、表示単位としては、時間差 0.1ms、緯度経度 0.01分、船速 0.1ノットが標準的である。
ロランC送信システムは、主局と2局以上の従局で構成されている。そのサービスエリアは、主局から1,000〜1,500 海里程度をカバーし、測位精度は、30〜300m程度となっている。
最近の測位システムはGPSへ移行しつつあるが、現実には、ロランCシステムは、地上系測位システムとしての位置付けが確立しており、各国においても整備・拡充が行われている。
ロランCシステムは、日本近海においても、国際協力チェーンの名の下に、再構築が行われている。日本と韓国の送信局が結ばれネットワーク化が行われ、また、中国は3局のシステムを完成させている。ロシアも、ロランCに類似のシステム「チャイカ(CHAYKA)」チェーンのネットワーク化を進めている。
ロランCの構成の一例を<図 3.13.1>に示す。