日本財団 図書館


3] NBDP装置はメッセージの符号化と複号、送信メッセージの作成と検証、受信メッセージの記録を与えるための手段から構成されること。

このNBDPは、7単位の一定比率の誤り検出コードを使用する1チャンネルの同期システムで、無線回線の変調速度は100ボーで、この変調速度を制御する装置のクロックは、30×10-5より良好なものとし、無線回線の周波数シフトは170Hz、受信機の-6dB帯域幅は、270〜340Hzである。ARQモードでは、送信側と受信側が互いに同期をとり、送信側での変換は5単位の国際電信コードを7単位の誤り検出の付いたコード〔B(0)が四つ、Y(1)が三つのコード〕の、短い情報ブロックに区切って送信し、受信側で誤りが検出されればそのブロックの再送信を要求する方式である。これに対してFECモードでは、DSCのときと同様に4文字置いて同じ文字を2回送信する方式であり、送信速度が100ボーで、1文字は7単位に変換してあるから、その送信には70ms、したがって、280ms置いて同じ文字の再送信が行われる方式である。

狭帯域直接印刷電信(NBDP)装置については、電波法の関係法令に一般的な規定が無線設備規則の第40条の6にあるほか、その細部を定めた規定が告示されている。

 

2・5 VHF無線電話

(国際)VHF無線電話は、1950年代の中頃より、ヨーロッパにおける従来の

2MHz帯の無線電話の混信を防ぐためにその使用が検討されていたが、1959年の世界無線通信主管庁会議(WARC)でその内容が無線通信規則に規定され、150MHz帯の28個のチャンネルが50kHz間隔で割当てられ、船舶相互間の船橋対船橋の直接の無線電話通信、港務通信、船舶の通航に関する通信の他、公衆通信又は国際公衆通信と接続しても使用されるようになった。その後このVHF無線電話を利用する船舶が増えてきたため50kHzごとの割当チャンネルが25kHzごとに狭めてチャンネルを倍増し57チャンネルとする方針が1967年のWARCで決められ1973年までには狭帯域化が完了した。1987年にはGMDSSに関連して表2・8のように使用チャンネルが改正され、チャンネル70(156.525MHz)がDSC用に、チャンネル16(156.8MHz)がガードバンド付きの遭難呼出しチャンネルに指定されている他、チャンネルの使用区分、通信方式、使用上の注意事項などが詳細に規定されている。

 

 

 

前ページ   目次へ   次ページ

 






日本財団図書館は、日本財団が運営しています。

  • 日本財団 THE NIPPON FOUNDATION