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すでに各種の受信機が入手可能で、初めにも述べたようにポケットに入るような小型で安価の受信機も出現している。GPSはGMDSSでは、インマルサットEGCの受信指定海域の位置センサ用などに使用される。

 

9・6 インマルサット海事衛星通信システムの概要

海事衛星通信システムは、3つの大きな構成部分からなっている。それらはインマルサットによって供給される衛星部分、海岸地球局及び船舶地球局である。このシステムの中枢センターはインマルサットのロンドン本部に置かれている運用制御センター(the operation control centre :OCC)であり、24時間体制で常時システムの管理、通信活動の調整を行っている。

インマルサット衛星は、前述のように大西洋、インド洋と太平洋上空の赤道上約36000kmの静止衛星軌道上にあり、ほぼ全世界的な有効通信範囲をもっている。(図9・3参照)

図9・4に示すように船舶(船舶地球局)から発信された1.6GHz帯の電波は衛星で受信され、4GHzの電波に変換して、これを海岸地球局に送信される。陸上からの信号は逆の経路をたどって海岸地球局から6GHz帯の電波として衛星に向けて送信され、衛星はこれを1.5GHz帯の電波に変換して船舶地球局に送信する。

 

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図9・4 海事衛星通信システム

 

 

 

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