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普通、外部雑音の影響は変調波の振幅に現れるのでリミッタ操作により雑音の影響を非常に少なくできることが分かる。復調は周波数と出力電圧の関係が図3・30(b)のようなS字特性を持つ回路で行える。ただしfOは変調波の中心周波数で、f0付近の直線性がよくかつ、その範囲が広いほど歪みの少ない復調が行える。

 

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図3・29 FM変調回路の原理

 

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図3・30 周波数変調波の復調

 

(3) FSK変復調回路

船舶用無線装置において利用されているFSK通信はナブテックス、ディジタル選択呼出(DSC)、狭帯域直接印刷電信(NBDP)であるが、SSB無線電話と共用するため、SSB送信機の入力に可聴周波数を加えてその周波数に周波数偏移キーイングを行う方法が、一般的にとられている。この中心可聴周波数はHF及びMFを使用するものについては1700Hzと決められている。偏移周波数は±85Hzであるので、 状態“1”の場合が1615Hz, 状態“0”の場合が1785Hzとすることも決められている。

 

 

 

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