しかし、CRT面上に雑音が現れないように感度調整を調整して、強い目標だけを表し、非常にきれいな画面にすることもしばしば行われている。要はこれらの調整法が常に最良でなくても、その都度使用目的に応じて変えていけばよいわけで、例えば航行だけの目的からいえば近距離にある目標に対しては、感度調整を半分ぐらいにして十分目標が識別できるようにし、海面反射を制御するためSTCサプレッサーを適度に動作させれば十分であろう。しかし、弱い小さな目標や遠い目標を探知しようとする場合には、距離目盛を消して感度調整を上げ、CRT面上に少し雑音が出る状態で使用する方が望ましい。
練習問題
(問1)利得、同調、輝度及びSTC等の各つまみを使って最良の映像を得るための、効果的な調整手順について述べよ。
(問2)レーダーをOFFにするときに、注意した方がよいことが一つある。それは何か。また、その理由についても述べよ。
(問3)オフセンターを有するレーダーで、スイープの起点(スイープオリジン)をカーソルの中心に合わせるための方法について説明せよ。