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3・5・1 局部発振器

受信信号は局部発振管(クライストロン又はガンダイオード)の出力と、クリスタルダイオードによってヘテロダイン検波され、中間周波信号となって受信機の入力に送られる。すなわち、受信しようとする周波数よりも中間周波数だけ高いか又は低い周波数を局部発振器で発振させ、混合器(ミキサ、以下ミキサという。)で受信信号と局部発振信号を混合する。ミキサの出力には、この二つの信号のビートが出てくるが、一般には、このうちの差の周波数をフィルターで取り出している。つまり、ここで周波数が変換されたことになる。この周波数を中間周波数Intermediate Frequency(IF)と呼び、次の中間周波増幅器で十分に増幅してから検波する。これをスーパーヘテロダイン方式というが、この方式は安定度、選択度、感度の点で他の方式よりも優れている。

このほかに、レーダー受信機では、近距離での海面反射(波浪からの反射信号)を消去する回路(STC)や雨雪からの反射信号を指示器の映像面から消去する回路(FTC)などが付属している。また、反射信号の強さを定量的に知りたいとき(たとえば雨量測定など)には、中間周波増幅回路に対数増幅器(ログアンプ)を使用することもある。

3・5・2 バランスドミキサ

スーパーヘテロダイン方式の受信機の中間周波数を作るために、局部発振器からの信号と空中線からの受信信号とを加え、その周波数の和又は差の周波数の信号を作りだす部分がミキサである。

 

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図3・21 バランスドミキサー

 

 

 

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