日本財団 図書館


(2) 表示面の輝度、感度、同期調整に異常がないことを確認する。

(a) 感度調整つまみを最小位置から最大位置まで動かして、ノイズや物標の映像の変化を観測しながら感度の効果を確認する。

(b) 感度調整つまみを適当な位置にしておいて、物標の映像を観測しながら同調つまみを操作して、映像が鮮明に観測できることを確認する。

(c) 同調した状態での同調つまみの位置がほぼ中央にあり、かつ、同調メーターが設けられている機器では、メーターの指針が規定の状態(最大又は最小)に振れていることを確認する。

(d) 同調した状態でつまみの位置が偏っている場合には、同調つまみをほぼ中央に置き、送受信部などの内部にある調整箇所を機器の調整要領に従って、映像感度が最良となるように再調整する。

(3) 表示灯の点灯状態、及び照度の調整範囲に異常がないことを確認すること。

(4) 船首輝線が1度以下の誤差で、かつ、幅が0.5度以下の線により表示されていること、また、この線が一時的に消去できることを確認すること。

(a) 船首輝線の幅を、CRTの外周にある固定方位目盛で測定して、輝線の幅が0.5度以内であることをすべての距離レンジについて確認する。

(b) 船首輝線にカーソルを合わせ、これをCRTの外周にある固定方位目盛で測定して、船首方位に対して±1度以内であることを確認する。

(c) (b) 号の調整は、(11)項の方位の調整が終わってから再度行うこと。

(d) 船首輝線の幅は、自動制御機能のない機器では輝線の照度とも関係があるので、各距離レンジとも適当な明るさを保つように留意すること。

注 1:船首輝線の幅の調整は、指示器の内部に設けられている調整箇所(ボリウムなど)を操作して行う。

注 2:船首輝線の調整は、空中線ペデスタル部にあるマイクロスイッチ、又はフォトカプラなどの取付台の締め付けを緩め、少しづつ取付位置を変えて調整する。このときには、空中線側と表示器側とにそれぞれ人員を配し、連絡を取り合いながら行うようにした方がよい。

注 3:機種によっては、表示器のみで調整する方式のものもあるので、それらは個々の調整要領によって行うこと。

(5) FTC(雨雪反射妨害除去回路)及びSTC(海面反射抑制回路)が適正に作動することを確認すること。

この場合において、甲種レーダーについては、これらの装置のつまみを左回り一杯にしたときに当該装置による効果が無効になることを併せて確認すること。

 

 

 

前ページ   目次へ   次ページ

 






日本財団図書館は、日本財団が運営しています。

  • 日本財団 THE NIPPON FOUNDATION