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液晶材料は動作温度範囲を広くするため、同形の液晶の2,3種類が混合され用いられる。例えばシック塩基系、安息香酸エステル系、ビフェニル系などがある。

液晶層の厚さは10μW/cm2程度で、印加電圧は2〜5V、消費電力は数+μW/cm2と非常に少ない。基板は1mm程度の厚さのガラス板や 100μm程度の厚さのプラスチックフィルムが用いられる。偏光板はよう素や二色性染料で染めたポリビニアルコール(PVA)膜を保護フィルムで挟んだものなどを用いる。

光透過率40〜50%、偏光度90%程度である。透明電極は酸化インジウムや酸化すずの薄膜で形成され、配向膜は、例えばブラシル酸クローム錯体やPVAなどを電極上層に塗付して、一方向に綿布などで軽くこすって、その配向をそろえる。

文字や記号の形に電極を形成した文字表示パネルのほかに図7・17に示すように行電極(X電極)と列電極(Y電極)の交点でドットを構成し、任意の文字・図形・画像を表示するドットマトリクス方式のものが、多くなってきている。

 

177-1.gif

図7・17

 

例えば、英数字を横5ドット、縦7ドットとすれば合計35ドットの組合せで表示することになる。各ドットごとに印加電圧をオン・オフすると配線の数が膨大となるため、行及び列ごとに所定の波形の電圧を加え、時分割的にそれぞれのドットを駆動するようにしている。液晶では、或るしきい値以上の電圧であれば完全にオン状態になり、ほかの、しきい値以下では完全にオフになる。

 

 

 

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