3・6 空胴共振器
比較的低い周波数の信号を発振させたり、受信したりするときによく使用される共振回路(同調回路)は図3・14に示すようなインダクタンスLのコイルとキャパシタンスCのコンデンサを並列に接続した回路である。このような回路の共振(同調)周波数fはf=1/(2π√LC)であり、これは集中定数回路である。マイクロ波の領域になると、このような共振回路にも分布定数回路が使用され、例えば、平行線路を使ったものであれば、共振周波数の波長の1/2の長さに平行線を短絡したものがある。しかし、このような平行線共振器はマイクロ波の領域では、そこから電波が空中に放射されるため放射損失などによって、必ずしも効率のよい(Qの高い)共振器とはならない。