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すなわち、P=皮相電力×力率=VIcos θとなり、これを有効電力という。これに対して、インダクタンス側の電力は図2・20(d)図のようにQ=VLI=VIsin θとなり、これは、実際には消費されない電力であるから無効電力という。

 

2・13 直列共振回路

いま、若干の抵抗分RをもったインダクタンスLのコイルに電流を流すとき、その電流の周波数が高くなると電流値は減少する。これに対して、そのインダクタンスをキャパシタンスに変えると、こんどは周波数が高くなると逆に電流が増加する。

この両回路を合成して、図2・21(a)のようにC、L、Rを組み合わせた回路では、ある交流電圧Vを加えたときの電流Iの変化を見ると、次のようになる。

 

032-1.gif

図2・21 直列共振回路

 

まず、回路のインピーダンスZはZ=R+jωL+(1/jωC)なので、電源電圧をV とすると、電流IはI=V/ZであるからI=V/Z=V/{R+jωL+1/(jωC)}=V/〔R+j{ωL-1/(ωC)}〕となり、

 

032-2.gif

 

で、(2・35)式の分母はRとなり、Rは小さな値(コイルの抵抗)なのでIは大きな値

Ir=V/R   (2・37)

となる。

 

 

 

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