(6) 温度試験
(a) 低電圧において定格の種類に応じて指定された負荷電流に等しい値の電流を流し、各部の温度上昇を測定する。ただし、連続と指定された電流に対しては各部の温度が一定になったときの温度上昇を測定する。
(b) 温度の測定は温度計法による。温度の測定個所は次のとおりとする。
(i) サイリスタ及び整流ダイオードのケースあるいは素子と密接する冷却フィンなどの指定された個所
(ii) 冷却媒体の入口及び出口
(iii) 保護ヒューズ、母線など主通電部分
(iv) その他、指定された場所
(c) 指定された正規の冷却条件で試験する。周波数は定格値とする。ただし、冷却装置の入力以外は定格周波数が50Hzあるいは60Hzの場合は、いずれの周波数を用いてもさしつかえない。直流側は短絡あるいは電流調整の目的で低抵抗をそう入する。
(7) 無負荷(軽負荷)温度試験
(a) 無負荷又は軽負荷状態で半導体整流器の交流電圧を定格交流電圧に保ち、サイリスタ及び整流ダイオードの付属物その他の温度に異常のないことを確かめる。
(b) 指定された正規の冷却条件で試験する。電源電圧の波形はなるべく正弦波に近く、周波数は定格値とする。ただし冷却装置の入力以外は定格周波数が50Hzあるいは60Hzの場合は、いずれの周波数を用いても差し支えない。
(8) サイリスタ整流器のトリガ装置の性能試験
指定された入力電圧の変動範囲において、異常なく作動することを確かめる。定められた位相制御角のすべての範囲にわたってトリガ装置が異常なく作動することは、前3及び4の各試験において確められる。
この試験において、実際の運転におけるすべての負荷条件に対応するトリガ装置の動作状態を確認することが不可能な場合が多い。実使用状態における性能試験を必要とする場合は使用者と製造者間で協議すること。
2・8・2 防爆形電気機器
各種の防爆形電気機器のうち、ここでは、船で一般に使用されている耐圧防爆構造、安全増防爆構造、本質安全防爆構造の試験・検査について述べる。
(1) 各種防爆構造に対する試験の種類