日本財団 図書館


(2) 等価負荷法

(a) 一次重畳法 図2・42に示すように接続して、主電源AG1で定格電圧・定格周波数を被試験電動機に印加し無負荷運転を行い、主電源と約20%程度差を持つ周波数を発生する電源AG2を変圧器を介して回路に直列にそう入し、AG2の電圧・周波数を調整して電動機に流入する電流を全負荷電流に合せる。重畳電圧V2をインピーダンス電圧近くにするとほぼ全負荷電流が流れる。補助電源AG2の相回転は主電源と同一方向に選ぶこと。この試験法は大容量のもの、形状の特殊のものとか実負荷をかけがたい機種に対しても、単独運転でき便利であるが、特別な電源設備を要するのが欠点である。

(b) 二次重畳法 図2・43のように接続して、被試験電動機を単独で運転し、その二次側に低周波補助電源による電圧を重畳し、その電圧の大きさ・周波数を加減して一次側に全負荷電流を流して行う方法である。この場合、補助電源の周波数は主電源周波数の1/2以下でなるべく低くする。

 

061-1.gif

AG1,AG2:試験用電源

SB1,SB2:遮断器

W1,W2:電力計

V:電圧計

A:電流計

F:周波計

T:重畳用変圧器

IM:被試験機

図2・42 一次重畳法結線図

 

061-2.gif

AG1,AG2:試験用電源

W1,W2:電力計

V:電圧計

A:電流計

F:周波数計

KS:切替スイッチ

R:始動抵抗器

IM:被試験機

図2・43 二次重畳法結線図

(3) 温度推定法

(a) 推定法1

(i) 定格電圧・定格周波数で無負荷運転を行い、温度上昇が一定になった時の各部の温度上昇値t0及び無負荷損W0を測定する。

(ii) 定格電圧の1/2程度の電圧を一次側に加え、定格周波数で無負荷運転を行い無負荷損Wを測定し、次に定格一次電流になるように電動機に負荷をかけ、その時の各部の温度上昇値tを測定する。

(iii) 定格負荷運転時の各部の温度上昇Tは次の式により算出する。

061-3.gif

 

 

 

前ページ   目次へ   次ページ

 






日本財団図書館は、日本財団が運営しています。

  • 日本財団 THE NIPPON FOUNDATION