また、フルコンテナ船の接岸時間は1.5日に、1時間当りのコンテナ取扱量は1船当り50個となった。
・投資の増加
ブエノス・アイレス港とドックスド港(旧ブエノス・アイレス港南地区)ではコンセッション契約後2年間で、210百万ドルの投資が、また、それ以降に91.3百万ドルの投資がなされた。
また、約90haの土地が港湾作業用に転用され、また、コンテナクレーンが3基から13基に増加した結果、フルコンテナ船用の荷役用の土地及びクレーンは四倍となった。
4) 民営化に当っての配慮事項
・雇用問題
研修コースを作成し、コース終了者を他企業に斡旋したり、コンセッションの企業に吸収してもらった。
・港湾労働問題
以前は日雇いを相当数使用していた。現在は各サービス企業とも社員制にして、社員のみで運営している。
・雑貨埠頭への投資
雑貨取扱いの埠頭については、以前からの施設をそのまま使っており、クレーンについてのみ民間が投資した位である。
5) 今後の中央政府の役割について
・AGP(Administracion General de Puertos)は既定方針どおり消滅する。
そしてブエノス・アイレス港についても、中央政府、州政府、港湾関連産業の協会・団体からの代表者により、理事会を設置し、この理事会がコンセッション契約の管理をすることとなる。
・ブエノス・アイレス港に特定して、中央政府が今後、関与する事項は以下のとおりである。
1] ブエノス・アイレス港理事会への中央政府代表者の就任
2] ブエノス・アイレス港の開発計画の立案
3] 主航路の浚渫
4] 港湾と鉄道との関係調整