・コンセッションは港全体の経営権を入札にかけて落札会社に免許を与えて経営させる方式であり、民間に港を譲渡する訳ではない。
・リースは港の中の1部分、例えばコンテナターミナルの部分を入札にかけて落札した民間会社に25年間(サントス港の例)経営させる方式。特定の面積を決め、その部分に投資した収益を得る権利を持つ。
・委託(delegation)は州政府、市政府へ港湾の管理を委任することである。
なお、インビツーバ港では民間企業にコンセッションを与えたが、これ以外に民間にコンセッションを与える考えはない。
結果、ブラジルの今の考えでは、港湾の管理を州、市へ委任し、オペレーションを民営化させていくのが一番良いと考えている。今年末までに全ての港湾で、オペレーションの民営化はほとんど終了する。
2) 連邦から州・市への管理委任と港湾の整備主体
1] 連邦から州・市への管理委任状況は次のとおりである。
・すでに州へ委任済みの港
リオ・グランド港(以前、コンセッション契約で州が管理していた)
ポルト・ベーリオ港(以前、パラ埠頭公社が管理していた)
・12月1日に市へ委任予定の港
イタジャイ港
・今後州か市へ委任予定の港
マナウス港(現在、マラエャオ埠頭公社が管理)
イタキ港(現在、マラエャオ埠頭公社が管理)
マセオ港(現在、北リオグランデ埠頭公社が管理)
レシフェ港(同上)
ラグナ港(現在、サンパウロ州埠頭公社が管理)
なお、リオ・グランド港は以前、連邦から州へコンセッションの形で管理委託していたが、免許期間が終了したので、委任の形に変更したものである。
2005年までには、現在州に与えているコンセッションの免許はすべて契約期間が満了となるので、順次、委任の形に切り替えていく。
2] 港湾の整備主体について
現在、連邦政府の投資予算は2.8億レアル(1997年度)であり、浚渫工事、岸壁工事、アクセス道路工事等を実施している。
特にベセン港(化学コンビナート用の新港)についてはインフラ整備の全てを連邦が担当している。