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49) アルミ合金製船舶へのウェルドボンド接合技術の適用に関する研究(第1報)

松野進(日立)、岩田節雄(日立)、米田尚弘(日立)、服部陽一(金沢工大)、西東孝倫(金沢工大)

ウェルドボンド接合は、スポット溶接と接着接合を組み合わせることによって接合部の強度、剛性、疲労寿命および衝撃耐久性を向上させることが出来る。本研究では、スポット溶接のみの場合、接着接合の場合、及びウェルドボンド接合の場合についての引き剥がし試験及び非線形解析を行った。その結果、ウェルドボンド接合は、接着及びスポット接合に比べて最大荷重及びエネルギー吸収能力ともに優れていることが分かった。

 

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Fig. Comparison of Disp.〜Load relationships

 

50) 振動境界層理論に基づいた減衰マトリクスにおける速度分布修正係数の決定方法に関する研究(縮小マトリクスを用いた構造変更理論の適用)

船木俊彦、林茂弘(阪大)、古池健太(阪大大学院)

流体による減衰機構を解明するため、等価線形減衰マトリクス[Cω]が導かれている。速度分布修正係数βωを導入すればβωは[Cω]の比例定数となり、水深による影響を総合的に評価するためのパラメータとみなせる。本研究では、深水域におけるβωを実験的に決定する方法を示した。

 

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51) 縮小付加質量マトリクスにおける回転ベクトルの影響に関する研究(剛体結合による回転ベクトルの抽出)

船木俊彦、林茂弘(阪大)、満島誠(阪大大学院)

縮小付加質量マトリクスを用いて船舶の接水振動解析を行う場合には、回転ベクトルを用いた連成振動解析を行う必要がある。

本研究では、剛体結合の理論を用いて実験データから並進及び回転の合計6成分の固有ベクトルを抽出した。さらに、縮小付加質量マトリクスの回転成分をも使用したモーダル構造変更解析を行い、解析結果を水中実験結果と比較することで、連成振動解析を行うには、実構造物と較べて精度の良い固有ベクトルが必要であることを示した。

 

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抽出した回転ベクトルを用いた達成振動解析

 

52) 境界適合ボクセル要素の開発

鈴木克幸(東大)、大坪英臣(東大)、閔勝載(東大)、上杉忠輝(三井造船)

ボクセルの考え方を用い、従来の有限要素解析との親和性を図った境界適合ボクセル要素を開発した。要素間の関数の連続性を常に満足することのできる形状関数を提案し、要素剛性行列、要素質量行列、境界荷重に対しする積分法を示した。この要素の汎用有限要素解析プログラムMSC/NASTRANへのインプリメンテーションを行い、静解析、固有振動解析、ソリッド・シェル混合構造の解析の例を示した。

 

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固有振動解析の結果

 

 

 

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