(1) CNG車のD10・15モード排出ガス測定結果について
NOx排出量はディーゼル車の1/10〜2/5であり、またPM排出量は同2〜3%で、黒煙濃度は0%であった。
一方、CO2はほぼ同等(-9〜+8%)、CO、HCは同等ないし若干低めであった。
各CNG車の排出ガス対策は、三元触媒システムが採用されているが、NOx排出量はそれぞれ異なった結果となっている。非常に低いNOx排出量を達成している車両もあることから、過渡運転時の空燃比制御を精度よくコントロールする等さらなる低排出ガス化に向け、今後一層の技術開発が期待される。
N2Oは、10万km以上走行した車両でもほとんど問題ないレベルであった。
10万km以上走行した車両における排出ガスは、顕著な劣化は見られなかった。1台の車両での測定結果であるので、断定することは無理かと思われるが、この調査からみる限りにおいては、2トンクラスのCNG車の排出ガス対策システムはメンテナンス無しで10万km以上にわたり、低排出ガス性が確保される可能性があることがわかった。
(2) CNG車のG13モード排出ガス測定結果について
各車両ともCNG車の排出ガス技術指針は大幅にクリアーしている。技術指針値に対し、COは約3〜6%程度、HCは約1〜35%、NOxは約4〜29%とそれぞれ低い値を示している。
一方、CO2はほぼ同等か低め(-9〜+3%)であった。CO、HCも同等ないし低めであった。N2Oは、10万km以上走行した車両でもほとんど問題ないレベルであった。10万km以上走行した車両における排出ガスは、G13モードにおいても顕著な劣化は見られなかった。