日本財団 図書館


[D10・15モード]

NOx排出量はディーゼル車のほぼ1/10程度であった。CO、HCはディーゼル車と同等レベルであった。CO2は、ディーゼル車より若干多かった。

[G13モード]

CO2は、ディーゼル車とほぼ同等であった。NOx排出量は、1/20以下でありD10・15モードに対し割合的に低い傾向が見られた。

 

(3) A-3車((株)エービーエクスプレス)

[D10・15モード]

走行距離3,534kmまでの2回の測定では、D10・15モードのNOx排出量は安定しており、排出ガス量も0.01〜0.04g/kmと非常に低い値を示している。しかし、COについては新車時の値が3,500km時点の値に比べて異常に高い値となっている。

* 自動車メーカーでの試験では、新品触媒の場合空然比の変化に対して排出量がばらつくという報告がされたが、新車時のCOが高かったことについてはこの辺りの要因も考えられる。

空燃比制御はウインドウのリッチ側で制御することでNOxの低減が図られており、これまでの試験結果では、NOx排出量は他の試験車両に比べ非常に少なくなっている。走行距離とともにNOx排出量は増加傾向にあるが、メーカーからのコメントでは、「酸素センサーの劣化によるリーンシフトが考えられるが、排出ガスレベル的には非常に低いこと、過去の経験から劣化は急激には進行しないことから特に問題のないレベルである。」とのことであった。

ディーゼル車と比較し、COは同等レベル、HCは低く、CO2は8%程度多かった。

[G13モード]

CO2は、ディーゼル車より約3%多く、NOx、排出量は1/10以下と大幅に低かった。

 

(4) B-2車((株)松原南会)

当初、排出ガス測定対象車両には入れていなかったが、今回の調査において走行距離が約10万kmと最長であり、またエンジンの仕様等も全く調整していないことから、参考までに、10万km走行時における排出ガス測定を行った。なお、車両の仕様はA-1車と同じである。

[D10・15モード]

A-1車の29,854km走行後の排出ガスと比べてみると、COで40%、NOxは32%と低く、逆にCH4が1.5倍と高くなっていると10万km走行後でもN2Oの排出量からみる限りでは、触媒等の劣化はほとんどないことがわかった。

[G13モード]

基本的にはD10・15モードと同様な排出ガス傾向が見られた。A-1車の29,905km走行後の排出ガスと比べ(COは約78%減、NOxは85%減、とそれぞれ大幅に低かった。その反面、HCとCH4は約1.5倍と高くなっている。しかし、いずれも排出ガス技術指針の範囲内であり、異常はみられなかった。N2Oについても40%低く、D10・15モードと同じ傾向を示していた。

 

 

 

前ページ   目次へ   次ページ

 






日本財団図書館は、日本財団が運営しています。

  • 日本財団 THE NIPPON FOUNDATION