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(株)松原商会の場合は、1日平均177.2km走行していことから、毎日充填している。燃料充填は三つのケースがある。西明石方面に配送をする場合には帰庫途中の長田充填所、石屋川充填所で燃料充填を行っているが、西明石方面への配送がない場合には配送ルート外(逆方向)の西宮エコステーションで充填している。また、長田充填所、石屋川充填所が日曜日は休日なので、その場合西宮エコステーションで充填している(週1回)。極端なケースではあるが、この場合燃料充填に要する1充填当たりの走行距離の約20%に相当することになる。

 

井阪運輸(株)の場合は、ディーゼルの給油所とほぼ同じ距離(2km)のところに充填所が在り、燃料充填所のための走行距離に問題はない。燃料の充填方法として、走行距離が160km以上を目処に充填を行っている。燃料充填は配送終了後に行っているが、充填所が近いため燃料充填に関し特別な配慮は無いようである。

 

なお、第3章に述べる同乗調査結果より、充填から充填まで間の車両稼働時間に対する、充填のために要する走行時間の割合を概算した。同乗調査時は、燃料消費計測の都合上、通常とは異なるルートで燃料充填をしているケースもあるので、その場合の算定は割愛した。この概算結果によると、燃料充填のために走行する場合は、配送よりも車速が高いと推定され、燃料充填に要する時間的な割合は最大でも約3%と、距離的な割合よりも少なくなっている。車速が高いことについては、交通渋滞時間からはずれている等によるものと考えられる。

図2-2-10に各事業者における事業所から充填所までの距離と燃料充填に要する距離(燃料充填のみを目的として走行する距離)をプロットした。事業所から充填所までの距離が遠い場合には燃料充填に要する距離も長い傾向があり、配送途中での充填による燃料充填に要する距離のカバーにはつながりにくいことが現れている。

図2-2-11は、1日当たりの走行距離と1充填当たりの日数の関係を表している。1日当たりの走行距離が約100kmを超える営業形態をとっている事業者はほぼ毎日充填をしている傾向があることがわかった。

 

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図2-2-10 事業所から充填所までの距離と燃料充填に要する距離の関係

 

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図2-2-11 1日当たり走行距離と1充填当たり日数の関係

 

 

 

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