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想定した走行サイクルを使用することが重要です(図9.7)。

さまざまな方法で現実の走行条件を想定することを目指した、世界中で使用されているさまざまなテスト方法があります。EUで現在使用されているテスト方法は、小型自動車用と大型自動車用の2つのバージョンを持つECE走行サイクルです(図9.8-9.9)。しかしながら、これを、より正確に現実の走行サイクルを反映しているとみなされている、大型自動車のためのFige走行サイクル(図9.7)に置き換えようという提案がEUの中で出されました。

他の多くのテスト方法がエンジンと自動車をテストするために使用されています。たとえば、米国においてはひとつのテスト方法(FTP-75)が乗用車のために使用されていますが、これはスウェーデンがEUに参加する前にスウェーデンで使用されていた方法です。スウェーデンで使用されたもうひとつのテスト方法はBraunmschweigサイクルあるいはバス・サイクルです。この方法は、停留所で頻繁にストップ・アンド・ゴーを繰り返す都市交通のバスの走行サイクルを反映するために、特別に開発されたものです。このようなテストがKFBの燃料計画に含まれたバス・フリートの日常の事項として実施されました。

もうひとつの中心的な問題は、どのような排出ガス成分がテストでカバーされるべきかということです。現在、規制された排出ガスと規制されない排出ガスの間で区別がなされています(表9.2)。

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結論

 

□バイオ燃料によるガソリンやディーゼルの置き換えは現在、ほとんどの場合、とりわけディーゼル・エンジンの場合において、規制された排出ガスと規制されない排出ガスの両方を大幅に減らします。伝統的な燃料より優れた利点は、これらの燃料に関する技術上の開発がなお期待されるにもかかわらず、将来において存続するとみられています。

 

□再生可能な燃料による化石燃料の置き換えは、大気への二酸化炭素の新たな導入を減らします。結果的に、バイオ燃料は温室効果のリスクを減らすことに役立ちます。

 

□バイオ燃料の健康と環境への潜在的な利点を鮮明に示すため、法律制度は現時点では規制に従わない(規制されない排出ガス)いくつかの成分を含む、テストと基準に関する補足である必要があります。

 

 

 

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