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により炭化水素と一酸化炭素の排出レベルを増やすことなく達成できます。この測定からエンジン効果と燃料消費量は、テストのために使用されたEGRの条件においてほとんど影響を受けなかったことが示されています(図6.5)。

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Figure 6.5.Measurements of emissions from ethanol-driven diesel engines with a range of EGR conditions. The figure shows the weighted total values for NOx, HC and CO from a 13-mode cycle for various EGR proportions and EGR temperatures (Tingvall et al, 1997).

 

図6.5.EGRの条件の範囲でのエタノールを動力とするディーゼル・エンジンからの排出ガスの測定。数値はさまざまなEGRの割合とEGRの温度に関する13モード・サイクルからのNOx、HCおよびCOに対する加重総量(Tingvall その他、1997)

 

小型自動車のための技術

 

エタノール

 

アルコールあるいはエーテルの低い混合物の使用はアルコールを迅速かつ大規模に導入するために適用できる方法です。現在、ほとんどの乗用車の製造業者は、その自動車が修正なしに約5%のアルコール混合物で走行できることを保証しています。触媒を付けた現在の近代的な自動車はおそらく、いかなる材料も使わず、あるいは走行のトラブルもなく、またNOxの受け入れられない増加もなく20%までのアルコール混合で走行することが可能です。我々はすべての乗用車が少なくとも22%のアルコール混合物で走行しているブラジルの経験から、このことが可能であることを知っています。一方、我々はスウェーデンの条件における文書化された記録を持ち合わせていません。

スウェーデンと外国の両方における燃料マーケットの可能性の高い進展は、多くのさまざまな燃料がマーケットにおいて利用可能な、非常に長い移行期間を我々が予測できるということです。伝統的なガソリン・マーケットはまた、さまざまな品質と混合の非常に拡大した範囲を含むでしょう。たとえば、米国においてすでに千の異なった燃料の品質があります。このため、将来において自動車製造業者は次第に、その自動車がひとつ以上の燃料で走行できるように設計しなければならなくなるでしょう。これは2つの方法で達成可能です。燃料の柔軟性、すなわち自動車はただひとつの燃料タンクを持ち、エンジンは自動的に燃料のタイプに適応し(FFV)、あるいは自動車は2つの燃料システムを持ち、運転手は手作業で切り替えを行います(Dual fuel)。これらの原則のひとつあるいはその他に従い製造された自動車がすでに存在します。

 

 

 

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